【暑さ対策】エンゲル冷蔵庫で食料と人を両方冷やせるか?

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もうお忘れかも知れませんが、以前の記事、暑さ対策】エンゲル冷蔵庫とアイスノンで夏の車中泊を涼しく過ごせるか? で、食料品はクーラーボックスに保存しながらエンゲル冷蔵庫でアイスノンを冷やして涼むためのテストをご紹介しました。

つまり、エンゲル冷蔵庫をフル運転して保冷剤とアイスノンを同時に凍らせ、食品の冷却は保冷剤でまかないつつ、人間もアイスノンで涼むことはできないか、ということです。このときの結論は、可能だったとしても綱渡りだろう というものでした。

今回は実際に旅行に出たときにこの方法を試してみました。手順は下記の通りです。

目次

予備テスト

実施時期

4月下旬、小海線の撮影に出かけた二泊三日の間

経過

  1. この時期の小海線沿線は気温が低く、夜は肌寒いほどだったのでアイスノンで涼むには至らず。
  2. 冷蔵庫で凍らせた保冷剤と冷やし枕を使ってクーラーボックス内を冷やすことだけを行った。
  3. エンゲル冷蔵庫はダイヤル5(最強)で回しっぱなしにした。
  4. このときは、クーラーボックス内の保冷剤が溶ける前にエンゲル冷蔵庫で次の保冷剤の準備ができる、というペースを保つことが出来た。

結果

  1. エンゲル冷蔵庫で凍らせた保冷剤でクーラーボックスの冷却を賄うことが出来た
  2. 合わせてクーラーボックスでは保冷剤に食品が直接触れていないと全く冷えないことがわかった。

ということで、とりあえずOKだったのですが、結果の2.にある通り、食品を二段積み、三段積みにすると保冷剤に触れていない食品はほとんど冷えないため、保冷剤が2個必要となることがわかりました。つまり、想定の倍のペースで保冷剤を凍らせなくてはならず、これは見通し暗いかも。

クーラーボックスに食料と保冷剤を入れた状態
クーラーボックスに食料と保冷剤を入れた状態。保冷剤は上と下の2個入っています。

本テスト

実施時期

GWに九州に行ったとき(8泊9日)に実施。

経過

  1. 気温が比較的低かったのは良かったのですが、旅行開始から2~3日は天気が悪く太陽光発電があまりできませんでした。
  2. 走行充電も併用してなんとか頑張ったのですが4月30日(4日目)あたりでバッテリーの蓄電はほぼ底をつきました
  3. 5月に入って天気は良くなりましたが、エンゲル冷蔵庫をダイヤル5でフル運転していると昼間快晴でで電気を蓄えてもそれを夜間にほぼ使い切ってしまうことになり、冷蔵庫の能力よりも発電能力の面で綱渡りとなってしまいました。
  4. 保冷剤が凍ったら冷蔵庫のダイヤルを3にする、などして節電に励んでなんとか持ちこたえます。
  5. しかし、8日目の朝起きたら最低でも21V程度は必要なバッテリー1の電圧がたったの13.7Vにああ、やっちまった。ここでテスト中止。
  6. ここまでエンゲル冷蔵庫で凍らせた保冷剤でクーラーボックス冷却を賄うことは出来ました。なお、今回はもっぱら阿蘇など標高の高い場所を回ったため、夜は寒いくらいで冷やし枕を使ったのは一回だけです。

結果

エンゲル冷蔵庫で凍らせた保冷剤でクーラーボックスの冷却を賄うことが出来たが、消費電力に見合った発電が間に合わなかった。

冷蔵と冷凍の消費電力の違い

エンゲル冷蔵庫はフルパワー(ダイヤル5)ですとマイナス18℃くらいまで冷やすことができますが、このときはコンプレッサーがほぼ回りっぱなしになり、定格消費電力である2.8A×12V=34Wを消費するはずです。(測定による確認はしていません)

冷蔵庫のダイヤルを5に設定
冷蔵庫のダイヤルを5に設定
冷蔵庫で保冷剤と冷やし枕を冷やす
冷蔵庫で保冷剤と冷やし枕を冷やす

丸一日回し続けると、34W×24h=816Wh (実際にはチャージコントローラーやDCDCコンバーターでロスが出るのでもっとたくさん必要なはずですが。)

一方、冷蔵(ダイヤル1)のときは、コンプレッサーは時折回るだけですので24時間の消費電力で考えると、(外気温にもよるでしょうが)上記816Wの数分の一であると思われます。

結論

わたしのハイエースに取り付けた太陽光パネルは晴れていると毎時100Wh以上の電力を発電してくれますが、それでも太陽光で814Wを賄うのはかなり厳しい。走行充電はマックス100Wなのでこちらも非力、かつ回路の関係で走行充電と太陽光充電を同時に行えない。

そして、暑さが本格化していないGWには何とか途中までは間に合った保冷剤の冷却も、夏には全く間に合わなくなると思われます。

したがって、冷やし枕で涼むなら、エンゲル冷蔵庫をもう一台購入するのが早道 というのが今回の結論です。冷蔵は今まで同様冷蔵庫を使用し、アイスノンもう一台の冷蔵庫を使い、電力に余裕があるときだけ冷却する、という使い方です。

電圧13.7Vに下がったバッテリーをどうやって復旧させたか?

最低でも21V必要な電圧が、13.7Vに下がってしまいました
最低でも21V必要な電圧が、13.7Vに下がってしまいました

電圧の低下に気づいたときはすでに日が昇っていましたので、まずは太陽光発電で充電しようとしたのですが、13.7Vではチャージコントローラーが作動しませんでした。(冷静に考えれば当たり前ですね)

ならば、走行充電しかありません。

走行充電用に取り付けてあるチャージコントローラーは、バッテリーではなく太陽光パネル(わたしの使い方ではハイエースの発電機)の電力で作動するという仕組みになっており、今回のようにバッテリーの電圧が下がっていても作動するはず。

ダメ元でやってみたところ幸いにも充電が行われ、そのまま復活させることが出来ました。
通常、一個あたりの電圧が10.5V(つまり、2個直列にしている私の場合は21V)を切ると復活は難しいと言われていますが、今回は電圧が下がってからすぐに対処したのでなんとかなったものと思われます。

走行充電を始めると、電圧が上がり始めました
走行充電を始めると、電圧が上がり始めました
21Vを超えて一安心
21Vを超えて一安心

この一件から、一ヶ月以上経ちますがバッテリーは元気です。

冷蔵庫への給電は、チャージコントローラーのLOAD端子から取っているので電圧が下がったら自動的に遮断してくれると思っていたのですが甘かったです。今後は気をつけないといけませんね。

以上、読んでくださりありがとうございます。

続きはこちらの記事をどうぞ


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