Overview: you may be annoyed when you find the indicated cruising distance on HIACE VAN is quite conservative. This time, I analyzed the relationship between the indicated figure and actual figure.
目次
ハイエースの航続可能距離はどこまであてになる?
わたしが以前乗っていたエクストレイルディーゼルターボのメーターには、走行可能距離表示機能があり、この表示は走行時の燃費状況も加味して走行可能距離を計算してくれるという便利なものでした。ディーゼルターボ(20GT)は、高速道路では燃費がリッター16はいくので、山道を走った後で高速道路を低燃費走行していると、走行可能距離がだんだんと増えていくこともありました。その表示も、かなり正確だったと記憶しています。
そして、ハイエースにも航続可能距離の表示が存在することを発見したのですが、こちらはどうもそのときの燃費などは関係なく、ただ単にタンクにある燃料の量から算出している模様。しかも、ものすごく余裕を見ているようです。
そこで、今回関東方面に遠出した際に、この航続可能距離がどのような挙動を示すのかを調べてみました。
おことわり
燃料が極端に減少した時(例えば残り1リットルの場合など)の挙動は検証していません。車両の傾きなどによって燃料が供給されずにエンジンが停止する可能性もありますのでご注意ください。
前提条件
- テスト車両 ハイエース200系4型 3000ディーゼルターボ 4WD
- 燃料タンクのサイズ=70リットル が正しいと仮定
- ハイエースの燃費表示が正しいと仮定
- 給油方法 すべてセルフスタンドで給油。ノズルを握っての給油が自動停止してから1リットルほど継ぎ足し給油しているので、満タン時の燃料の量を、71リットルと仮定。
やったこと
運転の休憩時にメーターの数字(給油後の走行距離、燃費表示、航続可能距離)を撮影し、帰宅後に数字をまとめました。途中で一回給油をしています。
具体的には、下記の通りです。
- 主に山道を走行
(高速に乗る前に給油)
- ほぼすべて高速道路を走行
ちなみに、1.項 山道走行の平均燃費は、ハイエースの燃費計で9.3、満タン法の計算で9.5
2.項 高速道路走行の平均燃費は、燃費計で15.4,満タン法でも15.4となりました。
このように高速道路を長い距離走ったのは初めてなのですが、高速道路の燃費が思いのほか良くてびっくりしました。
(ただし、わたしは気力体力がないのでずっと90±10km/h程度で走行、追い越しなどもほとんどしていません)
結果
取得したデータをプロットしたところ、下記グラフの通り、きれいに並びました。山道走行は燃料の残りが少ない状態で行い、その後満タンにしてから高速道路走行を行いましたので、それぞれの測定値はご覧のように航続可能距離の少ない領域と多い領域に分かれて分布しています。
このグラフからわかることは、
- 航続可能距離表示が0になっても燃料はまだ12リットルくらいは残っていたと推定される
- 山道走行での表示(青で囲んだエリア)と高速走行での表示(緑で囲んだエリア)が同じ直線上に並んでいるので、航続可能距離表示にはそのときの燃費は一切考慮されていないことがわかる。
- 航続可能距離表示は、おおよそ下記の式で計算されていると思われる。
航続可能距離=(燃料残量-12)×10 (km)
ちなみに、燃料警告灯は、航続可能距離が40kmになったときに点灯しました。従って、このときの推定燃料残量は、16リットル。燃費7でもあと100キロは走れる計算になります。
まとめ
ハイエースのメーターに表示される航続可能距離は、非常に余裕を持たせてある。
今回のテストでは、3000ディーゼルの場合、
燃料警告灯は、燃料が16リットル程度残っている状態で点灯
航続可能距離がゼロになった状態でも燃料はまだ12リットル程度残っている
よって、本当に燃料切れになりそうなシビアな状態での判断材料には使いづらい。
生データ
黄色のセルはメーターの表示などから取得した生データ
ピンクのセルはこの取得データから計算で出した計算値です。
以上、読んでくださりありがとうございます。