カーアダプター付きのポータブル保温・保冷庫
本体は丸っこいデザインで、缶入り飲料が6本入ります。
型番はありませんが、ネットでチェックすると同じ形状の保温保冷庫が各社から販売されています。
自動車で使うためのシガーソケットアダプターと、家庭用コンセントで使うためのACアダプターの両方が付属していますので、車に積んで持参した飲料をそのままホテルで冷やす、といった使い方も可能です。
200分でビール四本が15℃冷えた
わたしは10年以上前に本品と同じペルチェ式の保温冷庫を購入したのですが、これは「冷えたものをその温度で保持する」のが精一杯でした。
今回、新しい保温・保冷庫を入手したので、この10年でどの程度進歩したのかテストしてみました。
室温23.6℃にて外気温の缶ビール(350ml缶)×4本を入れて冷却します。(まわりが散らかっていてスミマセン)
ビールと一緒に、温度を記録できる温湿度データロガーも入れてあります。
その結果、
30分後に 外気温に対して-10℃
200分後に 外気温に対して-15℃
545分後に 外気温に対して-19℃
880分後に 外気温に対して-20℃
となり、わたしが持っている古いものと比べて各段に性能がアップしていることがわかりました。下記は、温湿度データロガーに記録された温度と湿度のグラフです。
湿度は徐々に上昇していますが、温度は最初に大きく下がったあとは、じわじわと少しずつ下がっているのがわかります。
(クリックすると原寸サイズの図が表示されます)
本品は「外気温マイナス15℃まで冷却可能」を謳っています。
この温度には概ね冷却開始後3.5時間程度で到達し、それ以降運転し続けても冷却速度は緩慢であるため、この謳い文句は実用上妥当であると思います。
今回は外気温が23.6℃でしたが、これが30℃以上となった場合にどこまで冷えるかは熱くなってから改めてテストしてみます。
消費電力
消費電力はかなり多いです。
サーモスタットはないのでスイッチを入れている限り電気を消費し続けますが、仕様によると消費電力は36-68Wとあります。わたしがクランプメーターでコードを流れる電流を測定したところ0.36A でしたので、このときの消費電力は約36Wとなります。
仮に消費電力36Wでずっと回し続けたとすると、年間消費電力は約315kWhで、これは今時の大型冷蔵庫の年間消費電力250W~350kWhとほぼ同レベルです。従って、本品は冷蔵庫の代わりにするには電気代がかかりすぎるので、あくまで持ち運び用と考えるのが良いと思います。
なお、商品自体は2018年4月以降販売されておらず、生産中止になったものと思われます。
以上、読んでくださりありがとうございます。