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エンゲルの冷蔵庫を入手
ハイエース車中泊用に、その筋では逸品として名高いエンゲルポータブル冷蔵庫MD14F-Dを購入しました。
ポータブルながらコンプレッサーによる冷却機構を持ち、その冷え方はペルチェ素子の簡易冷蔵庫とは一線を画します。
冷却能力を調べてみる
今まで使った限りでは、冷えたジュースなどは冷えたままキープされますし、常温の飲料を1、2本入れておいても、数時間すると冷えています。
取説には、「この冷蔵庫は、食品を短時間に冷やすことはできません。あらかじめ冷えたものを入れて下さい。」とありますが、実際のところ常温の品物をどの程度冷やすことができるのか知りたいと思い、テストすることにしました。
テスト概要
約900ccの水を入れた立方体型のタッパーをエンゲルポータブル冷蔵庫MD14F-D(以下、冷蔵庫と略します)に入れ、温度変化を測定しました。
温度の測定は、以前、オフラインで長期間使える温湿度データロガー RC-4HCでご紹介した温湿度データロガーを使用しました。測定の周期は10分です。
テスト手順
水を入れたタッパーとデータロガーを冷蔵庫に入れる
水の量を秤で量って…
温湿度データロガーと一緒にハイエース車内に置いた冷蔵庫に入れます。
タッパー4個だとこんな感じ。
1個だとこんな感じです。
しばらく放置
冷蔵庫のスイッチは入れずに蓋を閉めて30分くらいハイエース車内に放置
冷蔵庫のスイッチを入れる
本体側面下部にあるダイヤルをひねるとスイッチが入ります。ダイヤルの回し具合によって温度が変わります。ダイヤル横の表には、ダイヤル1で約5℃、ダイヤル3で約-10℃、ダイヤル5で約-18℃とあります。
そのまま放置
時間が来るまで車内で電源を入れたまま放置します。
取り出し、データ読み込み
冷蔵庫からロガーを取り出し、データを吸い上げて1サイクル終了
テスト条件
冷蔵庫の温度設定 ダイヤル1(5℃)
タッパーの数 900ccの水を入れたタッパーを、1個(テスト①)、及び4個(テスト②)投入。
時間帯は、午前中にタッパーを入れて冷蔵庫をオンにし、当日(もしくは翌日)の夜に取り出す、というパターンです。
テスト結果
時間経過と温度の関係はグラフのようになりました。
ちょっと高めの温度からの冷却状況が知りたかったので、テスト①は、冷蔵庫投入時、タッパーにぬるま湯を入れています。
一方、②は、水道水をそのまま入れています。
グラフを見ると、メーカーさんが言われるとおり常温のものを大量に冷やすにはかなり時間がかかります。タッパー1個=約900ccの場合、19.3℃の水を10℃にするまでに約4時間を要しています。
今回の測定では最高気温は11~12℃でしたので、暑い時期に常温の食品を冷やそうとするとさらに時間がかかると思われます。
また、各温度帯における冷却速度は下表の通りです。
当然ながら、タッパー1個(約900cc)の時の方がタッパー4個(約3600cc)の時よりも冷却速度はアップしていますが、単純に入れる量が1/4だから速度4倍、というわけではなく、ほぼ2倍というところです。
結論
まとめて入れる場合は冷やしたものを入れましょう。
ビール2,3本でも、常温を飲み頃に冷やすには最低半日程度は必要と思われます。
以上、読んでくださり、ありがとうございます。
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