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おことわり
本記事を参考にACアダプターを製作される場合は、必ずACアダプターの電圧、電流、回路の極性が正しいこと、ショートやACアダプター本体の過熱などが無いこと等を十分確認してください。
また、製品取説の注意書きには純正品以外は使用しないよう記載がありますのでご留意ください。
まえがき
エンゲルポータブル冷蔵庫MD14F-Dは、車内で使えるシガーソケット用ケーブルは付属しているのですが、ACアダプターは別売りとなっています。
純正のACアダプターは1万円以上と、結構お高い。
そこで、ACアダプターとシガーライターソケットを別々に購入して自作することにしました。
部品を選定
ざっと調べると、ACアダプターには、スイッチング式、非安定化式、安定化式の三種類があり、一般に売られているACアダプターはスイッチング式であるとのこと。
非安定化式は、ノイズが少ないため、音響機器などに使われているが、電流値によって電圧が変化するのでその装置専用の設計となり、使い回しはできないようです。
エンゲル製造元、藤澤電気のホームページによると、エンゲルポータブル冷蔵庫MD14F-Dの電圧は直流12V、定格電流は2.8Aとありますので、通常の仕様であれば電流値はこれを超えない、ということになります。
まあしかし、何かあっては困るので余裕を見て容量5Aのものを購入しました。
こちらはモノタロウで購入。
シガーソケットは、こちらを購入。
エーモン AODEA(オーディア) プラグロック電源ソケット DC12V・24V/80W以下 2309
どっちみちコネクターは切り落とすので端子の付いていない「プラグロックタイプ」でも良かったのですが、なぜかギボシ端子付きのほうが安かったので。
製作手順
ACアダプターの出力側プラグを切り離し、極性をチェック
こちらがACアダプターです
出力側プラグを切断します
被覆を剥がして…
ACアダプターをコンセントに繋ぎ、テスターで極性をチェック。写真の場合、電圧がマイナス表示なのでこのときテスターのプラス側(赤)をつないでいる側がマイナス、ということになります
間違わないようにラベルを付けます(写真を撮り忘れました)
シガーソケットのギボシ端子を切り離す
本体の他に、分岐接続用のギボシ端子も付属しています。
先程同様、テスターで極性をチェックし、ラベルを貼り付けます(ギボシ端子が付いている方がプラスのはずなのですが、一応念の為)
コード先端の端子を切り離します
被覆を剥がして出来上がり
ACアダプターにシガーソケットをつなぐ
1.25サイズのスリーブを使います。(普通はギボシ端子を使うのでしょうが、わたしはギボシ端子用の圧着工具を持っていないので…)
プラスとプラス、マイナスとマイナスをそれぞれ圧着してつなぎます
ACアダプターをコンセントに繋ぎ、シガーソケットのプラス側(中央部)に+12Vの電圧が発生していることを確認します
スリーブをそれぞれ絶縁テープで巻き上げ、更に両者をテープでまとめます。
これで出来上がり。
念の為シガーソケット用の電圧計を挿して動作を確認。
冷蔵庫テスト運転
ACアダプターの過熱や冷蔵庫の動作不良がないかどうかを確認します
今回制作したACアダプターに冷蔵庫を接続し、まずはダイヤル目盛り1で運転開始
25分後、70分後、115分後、170分後に確認して各部異常なし
次に、目盛りを5に変えてフルパワーで運転
目盛りを変えてから60分後、160分後に確認して各部異常なし、電源切る
冷却状況
上記運転の際に温度データロガーRC-4を庫内に投入して測定した庫内温度は下記グラフの通り。(冷蔵庫内には食品等何も入っていません)
室温22℃から、目盛り1で60分後に7.6℃まで冷却、その後6.5℃まで冷えたところで
目盛り5に変更し、40分足らずで-14.7℃まで冷えました。
以上により、とりあえず問題なしと判断しました。
使う上でなにか問題が発生したらまたご報告します。
以上、読んでくださりありがとうございます。
2020/03/22追記
その後、屋内でテスト運転を行うときに使用していますが、ACアダプター、冷蔵庫本体とも特に問題は発生していません。
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