
この前の記事は、冬でも快適車中泊 ハイエース断熱化で車内温度はどうなる2をご覧ください。
目次
寒さがこたえる
正月明けの寒波の時期に一人で車中泊をしたのですが、歳のせいか寒さがこたえました。夜間、車外は氷点下になり、車内も窓が結露して凍っていました。特に、ベッドキットのマット上面が意外に冷たいのと、スライドドアのあたりから忍び込んでくる冷気が気になりました。
断熱をアップグレードしてみた
そこで、断熱マットをベッドキットのマット上面に敷き、また、窓を断熱していないフロント部からの寒気の流入を減らすため、ベッド前部に屏風のように断熱マットを立ててみました。
ベッド上に敷いたのが東和産業 保温シート つなげる省エネ暖マット 約1畳分。厚みが7ミリあり、断熱効果が高そうです。

ベッド前面を塞ぐのにはアルミ保 温マット 3畳 1.8×2.4m 厚4mm ホットカーペットほかほかデラックス U-P388 を使いました。より高い保温性を期待して、厚みが4ミリのものを選択しました。

仮配置ですので、切断はせず折り曲げただけでベッド前面に立てました。
両者を取り付けた状態は、こんな感じです。
ほかほかデラックスはただ立ててあるだけなので車内の壁面とは数センチのすき間があります。

人が一人、車内で過ごしている状態をシミュレーション
さて、例によって、前回同様に電気毛布を2枚、一番熱い「ダニ」モード(ダニを熱で退治するモード)にして車内の気温がどう変化するかを測定しました。
人一人の発熱量がほぼ100Wであると言われているため、これを電気毛布二枚で置き換えています。
前回は車内のみ温湿度データロガーRC-4HCで測定し、外気温は気象庁のデータで代用しましたが、今回は温度データロガーRC-4を追加し、外気温も測定しました。
RC-4は、RC-4HCとほぼ同じ仕様ですが、RC-4HCが温度と湿度が測れるのに対して、RC-4は温度のみ測定できます。左がRC-4HC、右がRC-4で、外見もほぼ同じです。

荷台の窓を全て断熱パネルで塞いだ上で、ベッド上に電気毛布を2枚敷きます。

その状態で、車内と車外にデータロガーを配置します。

前回同様、屋外のコンセントから延長コードを引き込みます。

ちなみに、ビニールを巻いてある部分にはもう一つの新兵器、節電 エコチェッカー ET30D を挟んであり、リアルタイムの消費電力と、測定開始から終了時までの積算電力の両方が測定できます。
ちなみに、電気毛布の消費電力は、下記の通り一枚あたり「ダニ」モードで60W強でした。

この状態で夜間の温度変化を測定しました。
断熱をアップグレードしたのに温度上昇は…
同じ条件で二日間実施しましたが、いずれの場合も車内の温度は、
- 零時までは外気温よりも約3℃上昇する
- その後は徐々に下がり、明け方には上昇値は2℃程度まで落ちる
という結果になりました。(グラフの網掛け部分は、就寝時間=夜9時から朝6時までの部分です。)
前回は外気温として代用した気象庁のデータが毎時1個しかありませんでしたが、今回は車内温同様、10分おきに測定していますので、グラフデータも10分刻みになっています。


前回のテストでは、電気毛布二枚=ほぼ人一人分の発熱量によって、車外温度に対して断熱をした車内は約4℃上昇するという結論でした。前回と異なり、今回は外気温もデータロガーで測定していますので、今回のデータの方がより正確と言えます。
従って、結論としては、素人レベルでやれるだけの断熱を施しても、人間一人が暖房無しで車内にいる場合、外気温の上昇はせいぜい2~3℃程度というところ。何らかの熱を発生させる対策をしないとこれ以上の温度上昇は難しそうです。
結局のところ、今回は冬は防寒をしっかり行って就寝しましょう、というごく当たり前の結論です。(すみません)
以上、読んでくださり、ありがとうございます。
この続きは、極寒車中泊で車内温度=外気温+5℃ の維持に必要なものをご覧ください。
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