寒さ対策

EOS R は極寒で使い物になるのか?

OVERVIEW: You’ll find EOS R’s behavior in very cold weather.

今まで一番寒かった撮影は?

以前、会社の正月休みに北海道に撮影に行ったときのこと。釧網本線を撮影してオホーツクの「道の駅はなやか浜小清水」で車中泊をし、翌朝オホーツク海沿いで撮影をしましたが、私の記憶ではこのときが一番寒かった。

釧網本線の撮影を終え、網走の洗車コーナー(昔ながらの、ノズルを手で持って洗車するやつです)で車を洗ったら、「お湯が出ます」にも関わらず車に付いた水滴が直後に凍ってしまい、ドアミラーが見えなくなったこともあり、寒かったという印象が強烈でした。

この時の日付は2003年12月30日から31日です。この間の気温を気象庁のデータで調べてみました。

12月31日朝の撮影では、当時使っていたEOS 10Dは液晶の表示が緩慢になり、携帯電話(ガラケーですが)の液晶も表示がおかしくなっていました。また、EOS 10D バッテリーの寿命は非常に短かった記憶があります。

下記の写真を撮影したのは午前7時頃ですが、そのときはマイナス10℃くらいだったことになります。

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【カップめんが作れるか?】山専用ボトルの熱湯が山頂で何℃になるか計算してみよう

Overview: You can calculate temperature of hot water inside of THERMOS FFX-900 insulated bottle with given elapsed time and outside temperature.

前回の記事でご紹介したサーモス山専用ボトルFFX-900の温度測定結果と近似式をもとに、入力した

ボトルに入れた時の水(湯)の温度 T0

ボトル周囲の気温 Ta

経過時間 t

に応じて、経過時間後の水筒に入れた水(湯)の温度T(t)を計算できるシートを作ってみました。

水の量が半分の場合の温度も表示されます。

なお、本記事の内容は、わたしが個人的に作成したものであり、サーモス社は無関係ですので、ご意見、お問い合わせなどは記事末尾のコメント欄へお願いいたします。

また、この計算結果はおおよその傾向を表すものであり、算出された個別の数値の正しさを保証するものではありませんのでご承知おきください。

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サーモス山専用ボトルに入れた熱湯の温度が計算できる公式を作る

Overview: Generate a equation which explains the relationship between the temperature of THERMOS bottle FFX-900 content, outside temperature, and elapsed time.

前回の記事に続き、今回は、サーモス山専用ボトルFFX-900に入れた熱湯が何時間後に何度に冷えているかを算出する公式を作ってみます。

以前の記事で、極寒に置かれたハイエースの温度がどのように変化するかを算出できる公式をご紹介したことがありました。

 

まず以前の記事と同様、指数関数的減衰の式で山専用ボトルの中身の冷却状況が計算できるような定数の値を求め、次にこれを測定値のグラフにプロットしてその有効性を検証します。

水筒の冷却を近似できる式は?

指数関数的減衰

指数関数的減衰は、下記の微分方程式で表されます。

これはつまり、

ある量(この場合はN)が減少するスピードは、Nの大きさに比例する … ①

ということを表しています。

Q値

住宅の断熱度合いを表す数値として、熱損失係数(Q値)を用いますが、この値は、熱が逃げる速度を表しています。この値が小さいほど、熱が逃げにくく、冬は暖かいことを表しています。

 熱損失係数(Q値)

そして、Q値の単位は、W/m2・K (W=ワット、K=絶対温度)

つまり、Q値は単位面積、温度差1度あたりで熱が逃げる速度を表している定数ですから、逆に考えると

  • 熱が逃げる速度は外気との温度差に比例する

ということです。

そして、もう一つ、一般的な事実として、

  • ものの温度は、逃げた熱量に比例して低下する 

この二つを合わせると、

ものの温度は、外気との温度差に比例した速度で下がる … ②

ということになります。

これはつまり、熱いものはどんどん冷えますが、ある程度冷えてくると冷えるスピードもゆっくりになるということで、日常の経験に一致しています。

以上より

②のものの外気との温度差は、①のNと同じ性質をもつので、指数関数的減衰の微分方程式を水筒の冷却状態を近似するのに使える(かもしれない)ことがわかります。

今回のグラフの近似式は?

ある時刻tにおける、ものの温度と外界の温度の差 T(t)は、T0(時刻ゼロの時のT(t)の値)と、定数Λ(ラムダ)を用いて、下記のように表すことができます。(T0、T(t)は、外界との温度差であって、温度ではないことに注意)

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サーモス 山専用ボトルの保温力を冷凍庫で試す

Overview: You’ll find the test result of THERMOS FFX-900 heat insulation in a freezing cool temperature.

北海道の極寒を冷蔵庫のフリーザーで代用する

室温での保温能力をチェックした前回の記事に続き、サーモス山専用ボトルFFX-900をテストします。

今回は、冷凍室に入れて温度変化を測定します。実際には昨冬の北海道車中泊で車内の温度がフリーザー並になることはあまりありませんでした。このときは合計9車中泊しましたが、マイナス20℃を下回ったのが一晩、マイナス10℃を下回ったのが二晩で、あとはマイナス一桁でした。

とはいっても、このために冷凍室の温度を変えるわけにもいかないので、マイナス20℃の冷凍室にサーモス山専用ボトルを入れて温度変化を調べてみます。

実際の使用においては、ボトルの半分くらいしか湯を入れない場合も多いので、ボトル容量(900ml)の半分(450ml)の熱湯を入れた状態でも同様の測定を行います。

熱が逃げる面積は変わらないのに、湯が半分になったら、温度も二倍の速度で冷めていきそうですが、どうなるでしょうか?

テスト内容

使用するボトル

今回は、冷凍室のスペースが限られているため、前回測定した三本の水筒のうち、サーモス山専用ボトルのみテストします。

テスト方法

サーモス山専用ボトル容量一杯(900ml)まで熱湯を注ぎ、冷蔵庫の冷凍室に入れて温度変化を測定する。

サーモス山専用ボトル容量の半分(450ml)まで熱湯を注ぎ、冷蔵庫の冷凍室に入れて温度変化を測定する。

いずれも熱湯を入れる前に、ボトルの余熱は行わない

測定

測定前には、水筒の中の温度のばらつきをなくすため、ボトルを振って中身を混ぜる

測定は、キッチン温度計を使用する。

温湿度データロガーを用いて冷凍室の温度も測定する。

サーモス山専用ボトル 保温テスト

ごちゃごちゃしていますが、右手にある2074と書いたテプラが張ってあるのが温湿度データロガーです。

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サーモス 山専用ボトルの保温性能をテストする

Overview: You’ll find the test result of THERMOS FFX-900 heat insulation in a cool temperature.

次回の北海道行きに備える

10月も後半に入り、だんだん寒くなってきました。この冬も北海道へ行きたいと考えて準備をしています。

北海道で冬に車中泊をすると、水筒に入れておいた熱湯が急速に冷えてしまうので、午後にもう一度湯を沸かさなくてはなりません。できれば、朝わかした湯がその日の夕方くらいまでは飲み頃の温度をキープしていて欲しいものです。何度も湯を沸かすのは手間ですし、バッテリーも傷みますから。

サーモス山専用ボトル発見!

何か良いものがないかと調べていたら、普通の魔法瓶(いや、今時は魔法瓶なんて言いませんね、多分)よりも保温/保冷力をアップさせた「山専用ボトル」(もしくは、山専ボトル)なるものを発見。

普通のマグボトルが2,500円くらいで買えるのに対して「山専用ボトル」はその倍くらいします。しかし、アマゾンのレビューは極めて高評価で、サーモスなら耐久性も間違いないと判断し、(それでも3日ほど考えてから)注文しました。

アマゾンジャパンより転載

三本のボトルの保温力を比較

わたしが今まで使っていたのは、よくわからないブランドの古い金属製の水筒です。今回は、これと合わせて、サーモスの500mlマグボトルも比較、保温力を下記の手順で測定します。

テスト内容

使用するボトル

  • よくわからないブランドの金属製ボトル (容量約900ml)
  • サーモス マグボトル (容量500ml)
  • サーモス 山専用ボトル FFX-900 (容量900ml)

サーモス山専用ボトル 保温テスト

今回テストしたボトルです。下に転がっているのがキッチン温度計

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【凍死しないために】極寒車中泊でどこまで寒くなるかを計算する方法

以前の記事でご紹介した北海道の温度データのグラフを一つの式でまとめられそうな予感がしたのですが、気づけばもう夏。

がしかし、先日やっと見つけました。極寒で冷えていく車内の温度変化を表すであろう数式を。

ハイエース冷却のモデル

※熱伝導については、こちらのサイトを参照しました。 もっと知りたい! 熱流体解析の基礎

極寒で冷えていくハイエースを、下図のようにモデル化しました。

(ちょっとひどい図ですが、それは置いておいて)

ハイエースの熱容量をC (J/℃)

ハイエースの全表面積を S (m2)

熱伝導によるハイエースから外界への熱流速を q (W/m2)とします。

 

このとき、ハイエース車体の熱伝導率をλ(ラムダ)とすると、熱の放出速度Q=qS= -λ×dT/dy×S

ここで、dT/dyは温度勾配と呼ばれ、温度の高い部分と温度の低い部分の間の温度の勾配のことを指しています。

下記を仮定して話を単純化します。

1.ハイエースからの熱の放出は、熱伝導によってのみなされる。(対流、輻射による熱の移動は無視する)

2.ハイエースから外界への熱伝導は、すべて同じ温度勾配でなされる。

3.この温度勾配の値は、ハイエース車内と外界の温度差に比例する。

すると、

4.ハイエースの温度の低下速度は熱の放出速度に比例し、

5.熱の放出速度は温度勾配に比例するので、

ハイエース内部の温度の低下速度はハイエース車内と外界の温度差に比例する

ということになります。 続きを読む

極寒車中泊で車内温度=外気温+5℃ の維持に必要なもの

概要

先般、下記の記事にて極寒の北海道における寝心地についてレポート致しました。

極寒でエンジンを回さず快適車中泊する6つのコツ

この中でもご説明しましたが、今回の北海道旅行では全行程の車内温度と外気温度を温湿度データロガーで測定、記録しました。

帰宅後にこのデータを抽出してチェックしたところ、面白いことが分かりました。

断熱のみでは車内の温度は外気温+2℃が関の山

これまでの記事では、ボディの断熱に加えて、下記のような対策を施して断熱の効果を検証してきました。

  1. 窓にスタイロフォーム製断熱パネルを取り付ける
  2. さらにその上に断熱性のあるウレタン製マットレスを敷く
  3. ベッド上面の全面側を銀マットで塞ぐ

人間の体温や電気毛布で気温を上げるのは難しい

下記のグラフは、自宅で行ったテストで、車内に電源を入れた電気毛布を二枚配置して気温を測定したものです。黄色のマーカーが車内温度と外気温度の差で、これが高いほど車外に比べて車内が暖かいことになります。しかし、電気毛布を発熱させたとしても翌朝の車内温度はせいぜい外気温+2~3℃程度でした。

ハイエース断熱化

これまでのテストでは、断熱の効果を明らかにできませんでした

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極寒北海道でエンジンを回さず快適車中泊する6つのコツ

極寒車中泊人体実験のため、北海道へ出掛ける

今回北海道へ行った一番の目的は鉄道の写真を撮ることです。そしてもう一つの目的は、極寒でどうすれば快適に車中泊できるかをテストすることでした。もちろん、エンジンを掛けるFFヒーターを取り付けるかすれば快適なのは間違いないのですが、それでは面白くありません。

そのため、車の屋根や壁に断熱材を埋め込んだり電気毛布を入れたままで車内の温度変化を測ってみたりしてきたわけです。このあたりは、過去の記事、冬でも快適車中泊 ハイエース断熱化で車内温度はどうなる? あたりをご参照下さい。

いきなり極寒の洗礼を受ける

今年の北海道は年明けから猛烈な寒波が度々押し寄せていました。寒波は吹雪とセットで来襲し、撮影の機会も奪われるため天候が良くなるのを待っていたら二月の終わりも近づいてきました。

一ヶ月予報では二月の末から天候がやや回復するとのことだったので、半ば見切り発車で2018年2月27新日本海フェリーで苫小牧に上陸しました。苫小牧着は夜なので、その日は占冠の道の駅まで走り、そこで車中泊することにしました。

車を停めて温度計を見ると…。マイナス20でした。

車の温度計

車の温度計はマイナス20℃

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満タンサブバッテリーで電気毛布は何時間使えるのか?

以前の記事、ディープサイクルバッテリーでPCを耐久運転してみるで、デスクトップPCの耐久運転を行いましたが、このときは電圧計や電力計が備わっておらず数字の裏付けを取ることができませんでした。

その後、ディープサイクルバッテリーに電圧計を取り付けるとともに、アマゾンで見つけた安価な電力計を入手しましたので、これらの機器でデータを取りつつ、快適な冬場の車中泊には欠かせない電気毛布の耐久運転を行ってみました。

テスト方法

車内温度のテストでたびたび登場している電気毛布ですが、これを2枚とも使いました

温度設定を「中」に設定した上でディープサイクルバッテリーから電力を供給して作動させ、その途上におけるバッテリー電圧積算電力を記録しました。

以前の記事、ハイエースにDIYでソーラーパネル設置ハイエースソーラーサブバッテリーを4個に増やすのに一苦労でご紹介しましたが、バッテリーは、12Vのディープサイクルバッテリーが二個直列に繋がれており、定格出力700Wのインバーターで100V交流電流を供給します。

測定器を含め、次の図のように機器を繋げてあります。

なお、テストの間はソーラーパネルからの充電は行っていません

バッテリー耐久テスト

今回のテストの回路図

「4個に増やしたはずなのに、この図にはバッテリーが2個しかないけど?」と突っ込みが入りそうですね。4個に増やした際には、この図の回路をもう一つ増設しました。しかし、今回のテストは2つのうちの1つの回路のみから電力を供給し続けましたので、この図に出てこないあと2個はずっと休んでいる、というわけです。

使用機器

各機器の型番は、下記の通りです。

バッテリー ACDelco ディープサイクルバッテリー M27F 容量105Ah 続きを読む

ハイエースの断熱をアップグレード、その効果を検証してみた

この前の記事は、冬でも快適車中泊 ハイエース断熱化で車内温度はどうなる2をご覧ください。

寒さがこたえる

正月明けの寒波の時期に一人で車中泊をしたのですが、歳のせいか寒さがこたえました。夜間、車外は氷点下になり、車内も窓が結露して凍っていました。特に、ベッドキットのマット上面が意外に冷たいのと、スライドドアのあたりから忍び込んでくる冷気が気になりました。

断熱をアップグレードしてみた

そこで、断熱マットをベッドキットのマット上面に敷き、また、窓を断熱していないフロント部からの寒気の流入を減らすため、ベッド前部に屏風のように断熱マットを立ててみました。

ベッド上に敷いたのが東和産業 保温シート つなげる省エネ暖マット 約1畳分。厚みが7ミリあり、断熱効果が高そうです。

ハイエース断熱

冬は冷たいベッドマット上面にこれを敷きます

ベッド前面を塞ぐのにはアルミ保 温マット 3畳 1.8×2.4m 厚4mm ホットカーペットほかほかデラックス U-P388 を使いました。より高い保温性を期待して、厚みが4ミリのものを選択しました。

ハイエース断熱

ベッドの前面開口部をこのマットで塞ぎます

仮配置ですので、切断はせず折り曲げただけでベッド前面に立てました。

両者を取り付けた状態は、こんな感じです。 続きを読む